先日
新司法試験の合格発表がありました。
三振が200名強のようです。
制度の設計に疑問を持たざるを得ません。
といったところで・・・
今日は日本の司法試験のお話です。
日本は資格が乱立する国ですが、
そんな日本において最難関な資格試験といえば
司法試験です。
司法試験とは弁護士・検事・裁判官
になるための国家試験です。
今までの司法試験は
単なる資格試験だったので
願書を出して試験を受け
合格か不合格かという形でした。
ところが5年程前から
そもそも司法試験の受験資格として
ロースクール(法科大学院)を卒業しないと
司法試験自体を受けることができない
という制度になりました。
(制度の移行期ということもあり昔からの試験スタイル自体も
平行して実施されています。
区別するために昔からの試験ルートを「旧司法試験」
ロースクール卒業者による試験ルートを「新司法試験」と呼んでいます。
但し、旧司法試験は消滅します。
ちなみに旧司法試験での合格者は100人程度です。
その後はロースクールを卒業することが
司法試験受験の前提になります。)
ロースクールは
ある程度の法学知識がある人は2年
それ以外は3年の修習過程です。
(多くの人は3年です。)
この制度になってから
弁護士への道は一気に険しくなりました。
まず、ロースクール入学のための
入学試験勉強をしなければならない。
入学したら3年間、学生としてみっちりお勉強。
(社会人を対象にした、夜間のロースクールもあります。
但し、2足のワラジで行くような甘い試験ではないのが現実)
そしてロースクールを卒業します。
さて、ここからが重要です!!
新司法試験(ロースクール卒業者を対象とした試験)は
ロースクール卒業後5年以内に3回までしか
試験を受けることができません。
ところがロースクールが
あまりにも多くなってしまったことによる卒業生の多さと、
当初予定していた司法試験合格者数を見直し
大幅に試験合格者を減らすといったことにより
ロースクールを卒業しても司法試験に合格できない
といった人間が出てきました。
卒業後5年以内に3回試験を受けたが
3回とも落ちた人間です。
この3回落ちることを「三振」といいます。
9月10日に新司法試験の合格発表がありましたが
この三振の対象者が200名強
多額の学費を払ってロースクールで3年間勉強し
卒業しても予断を許さない状況下でなおも勉強に追われたにも関わらず
5年以内に3回の受験で合格できなければ
もう、弁護士になることは出来ません。
今までの全てが無駄になってしまうのです。
本当にゼロリセット、まさに何もなくなってしまうのです。
もう試験すら受けることが出来ません。
これらの対象となってしまった人達の心境を思うと
言葉になりません。
今までの旧司法試験は
10年かかろうが20年かかろうが
試験を受けるということ自体を閉ざすものではありませんでした。
それがこの新司法試験の制度では
試験の受験資格自体を閉ざしてしまうのです。
だから、今
ロースクールに入学する学生は
弁護士になろうという希望を持って入学などしません。
弁護士になれるかどうか分からないという
不安を抱え入学するのが現状です。
でも、ロースクールに入学しないことには
そもそも試験自体を受けることが出来ない。
もう、社会人で弁護士を目指そうと決意した人間は
ドキドキの人生ですよ。
だって会社を辞めてロースクールに入学し
多額の授業料払った後、
5年以内3回の試験に合格できなければ
結局何も得られないのですから・・・
5年以内3回という受験制限がなければ
まだ理解できますよ。
何度でも受験は出来るというのならまだ良いでしょう。
でも、そうじゃないんです、今の制度は!!!
いろいろな問題を抱えています
今の司法試験制度は。
ちなみに更に追い討ち的な問題なのですが、
世間的には弁護士の質が落ちているということで
この新司法試験の合格者を更に減らす流れにあります。
するとさらに大量の三振の人間が出てきます。
現在のロースクールを通す新司法試験は
本当に人生においてリスクを伴う試験なんです。
